3Li¥enのデビューとチーム友達GALSリミックス
3Li¥enのラッパーとしてのキャリアは2024年にスタートしました。
転機は千葉雄喜の「チーム友達」のGALSリミックスへの参加依頼でした。
それまで日本語ラップを一度も作ったことがなかった3Li¥enは、必死でリリックを書き上げ、トップバッターとして出演。その楽曲のMVはYouTubeで400万回再生を突破し、Instagramリールでも200万回以上視聴されました。
「チーム友達」に参加したことで「自分の天職を確信した」という3Li¥enは、わずか数カ月でシーンの注目株となり、活動開始から約1年でラップスタア2025への出演を果たすことになります。
3Li¥enとラップスタア2025・韓国オーディション番組
ラップスタア2025では3Li¥enはHOOD STAGEに進出し、シーン内外にその名前を広めました。
「ゴリゴリのヒップホップと、可愛らしいハイパートラップ。その両極端なスタイルに戸惑うファンの声も、彼女は今の幸せの一部として受け止めている」というインタビューの言葉が、3Li¥enのスタンスを端的に表しています。
さらに2026年にはRed Eyeとともに韓国のヒップホップオーディション番組に出場するなど、国際的な活動も加速しています。
3Li¥enと秋葉原・初音ミクとのつながり
3Li¥enは高校時代から秋葉原に通い詰める筋金入りのアニメ好きです。
特に初音ミクへの愛着は強く、「髪の毛を青くしているのも、時々初音ミクをレペゼンさせていただいてるんです。ボーカロイドは日本と海外を繋げる駆け橋になる鍵だと思っています」と語っています。
ヒップホップを始めた最初の動機も「ボカロチックな要素を取り入れたハイパートラップを作りたい」という衝動からで、当時は「新しすぎるジャンル」として周囲から理解されないこともあったといいます。
アニメ・ボカロからヒップホップへ、という入口の特異さが3Li¥enのサウンドの独自性の根拠になっています。
3Li¥enのビーフについて
2026年の楽曲「Wax Poetic」でANARCHYが客演参加し、ヒップホップシーンへの違和感を表明したと各メディアが伝えています。
この楽曲では3Li¥en自身がヒップホップシーン内部の矛盾や不満をリリックとして表現しており、「ビーフ」というよりはシーンへの問題提起として受け止められています。
ANARCHYという重鎮ラッパーが参加したことで楽曲の重みが増し、「ハイエナジーな女の子キャラ」だけではないアーティストとしての深みを示すことになりました。
3Li¥enの音楽スタイルと世界観
ゴスペル・アフロビート・ハイパーポップの融合
3Li¥enの音楽を形容する言葉は「ボーダレス」の一言に尽きます。
ナイジェリア時代に触れたゴスペルとアフロビートを基盤にしながら、オートチューンを駆使したハイパーポップ、トラップまでを横断するスタイルは、日本のヒップホップシーンには存在しなかったものです。
Lil Uzi Vert・Pinkpantheress・i9bonsaiからの影響を公言しており、US・UK・ナイジェリアのポップカルチャーが交差するところに3Li¥enの独自のサウンドが生まれています。
「ハイエナジー」という哲学
3Li¥enは自らを「エネルギー屋さん」と呼び、「負の言葉を使わず、誰かの背中を押す応援団でありたい」というスタンスを貫いています。
「人間、一人では生きていかれへんし、迷惑かけてなんぼ。人は何歳からでも変われるんだぞっていうのを、ヒップホップを通して伝えていきたい」という言葉が、3Li¥enのアーティストとしての使命感を表しています。
どん底からの復活という経験を持つからこそ、「ハイエナジー」は表面的な明るさではなく、傷を知った上でのポジティブとして機能しています。
日本語・英語・関西弁という三つの言語の武器
日本語と英語を自在にスピットするスキルと、関西弁を交えた唯一無二のキャラクターが3Li¥enのもうひとつの大きな武器です。
埼玉出身なのに関西弁、日本人なのに英語ラップも自然、ナイジェリアのルーツがあるのに「初音ミクレペゼン」——この「どれにも当てはまらない」多面性が、3Li¥enというアーティストを「宇宙人」として成立させています。
3Li¥enの現在の活動状況
2025年12月12日に1stアルバム「High Energy」をリリース。
Vingo・Bark(元BAD HOP)、Reichi、7、Candee、Deechといった豪華客演が参加し、プロデューサーにはBAD HOP・OZworld・LEXらの楽曲で知られるFouxを迎えた本作は、3Li¥enを「全国区」へと踏み出させた作品として大きな注目を集めました。
「High Energy Tour」として全国ツアーを敢行し、2026年2月に東京でのファイナル公演を開催。
LIZAとのコラボシングル「8bit」のリリースや、Red Eyeとの韓国オーディション番組出演、ANARCHY客演の「Wax Poetic」リリースなど、2026年に入っても活動は加速し続けています。
「音楽で宇宙制覇」という目標を掲げ、日本から世界へと羽ばたくことを本気で狙っているこのアーティストから目が離せません。

