名古屋を拠点に活動するラッパーで、東海ネオシーンの中心的存在の「YUKSTA-ILL(ユークスタイル)」についての情報をまとめたので、ぜひご覧ください。

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YUKSTA-ILL(ユークスタイル)の情報まとめ

YUKSTA-ILL(ユークスタイル)は、名古屋を拠点に活動するラッパーで、東海地域を拠点とする伝説的な不特定多数集団TOKAI DOPENESS「TYRANT」に所属し、ネオ東海シーンのHIPHOPを牽引してきました。

また、YUKSTA-ILLはフリースタイルラップのバトルMCとしても、その実力が知られており、UMB東海地区予選では何度も優勝していて、UMB2007名古屋予選優勝、UMB2009名古屋予選優勝、UMB2010名古屋予選ベスト4、の成績を残しています。

もともとは、地元の三重県鈴鹿市で結成したヒップホップユニット「B-ZIK」としての活動していましたが、UMB名古屋予選の優勝をきっかけに、ソロのラッパーとしての知名度を一気に高めていきました。

YUKSTA-ILLは、名古屋を拠点とするHIPHOPクルー「SLUM RC」に所属しており、このクルーにはMIKUMARI、CAMPANELLA、NERO IMAI、RAMZA、COVAN、MC KHAZZ、C.O.S.A.といった名古屋の精鋭が揃っています。

さらに、ISSUGIや仙人掌、MASS-HOLEなどの同い年のラッパーたちで結成した「1982s」にも所属しています。

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YUKSTA-ILLがラップを始めたきっかけ

YUKSTA-ILLは高校生の時から6年間、アメリカのペンシルベニア州に住んでおり、その頃の日本のヒップホップとの出会いました。

アメリカに住んでいたこともあり、NBAがとても好きで、好きなバスケット選手はアレン・アイバーソンです。

初めて聴いた日本人ラッパーのアルバムは、ZEEBRAの「THE RHYME ANIMAL」でした。

YUKSTA-ILLは、もともとアメリカのヒップホップが好きでしたが、当時読んでいた雑誌にジャパニーズヒップホップの特集コラムがあり、そこでZEEBRAやYOU THE ROCK★などを知り、日本にもヒップホップがあることを知りました。

ラップを始めたきっかけは、JAY-Zの楽曲を聴いていたのがきっかけで、自分でもラップをしたいと思い、日本語でラップを始めるようになります。

当時は、アメリカのクラブイベントともいえないくらいの小さいパーティーなどで、日本語でフリースタイルラップを披露していました。

最初は英語と日本語を混ぜてラップをしていましたが、リリックの内容がリスナーに半分しか伝わらないことに気づき、日本語だけでラップするようになりました。

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日本に帰国後のYUKSTA-ILLの活動

YUKSTA-ILLは、2001年に日本に帰国するのですが、アメリカにいた時に聴いていたOZROSAURUSの「Young Gunz」でM.O.S.A.Dを知り、名古屋のHIPHOPがヤバそうだなと思っていました。

日本の地元である三重に戻ってきてから、名古屋から色々な武勇伝的な噂が流れてきて、怖そうだなと思っていましたが、怖いもの見たさでクラブに通うようになりました。

日本で1番最初に出会ったのが、KOKIN BEATZ THE ILLESTで、まわりには他にHIPHOPをやっている人がおらず、YUKSTA-ILLは一方的にKOKIN BEATZ THE ILLESTにフリースタイルをぶつけて、それにKOKIN BEATZ THE ILLESTがビートを作るというのがきっかけで、ヒップホップユニット「B-ZIK」が結成されました。

その後、3年間、三重県でB-ZIKの活動をして、マイメンだったDJ BLOCKCHECKから誘いを受けて、RC SLUMのボスであるATOSONEに会いにいき、名古屋で活動するようになります。

RC SLUMの中で三重県出身者で形成されていたのが「TYRANT」で、3年間ほど勢力的に活動をしていました。

TYRANTは解散しているわけではありませんが、現在は活動をしておらず、YUKSTA-ILLはTYRANTを住所のようなものと言っています。

YUKSTA-ILLがMCバトルに戻らない理由

YUKSTA-ILLは、UMB2007名古屋予選優勝、UMB2009名古屋予選優勝という輝かしいバトル成績を残しながら、2010年を最後にMCバトルから遠ざかりました。

YUKSTA-ILLはMCバトルに戻らない理由について、「今の感じはなんか違うと思ってしまう。俺的にはMCバトルがどんどんかっこ悪いものになっていくのを感じていて、戻る気がなくなっている」と語っています。

YUKSTA-ILLは自身のアルバムによって、「自分がどれだけ韻が固いかということをわからせたい」という思いもあり、アルバム「NEO TOKAI ON THE LINE」を制作しています。

YUKSTA-ILLの楽曲&アルバム制作活動

2007年にはソロとしてシングル「LOST BOY/SO PARANOID…」をリリースし、2009年にはATOSONEとの共作「ADDICTIONARY」、2011年には呂布カルマやMIKUMARIなどのラッパーが客演で参加した1stアルバム「questionable thought」をリリースしました。

さらに、2013年には東京を拠点に活動するビートメイカーたちを客演に招いたミニ・アルバム「TOKYO ILL METHOD」をリリースし、2015年にはB-ZIKの相方KOKIN BEATZ THE ILLESTと共にミックス作品「MINORITY POLICY」をリリースしました。

また、2015年には同じ東海エリアを拠点に活動するラッパーのSOCKSのアルバムに参加したり、名古屋の伝説的トラックメイカーの刃頭がプロデュースする「OWNERZ OF HONOR」でコラボしたりし、話題を集めました。

そのほかにも、DJ RYOWやTHA BLUE HERBのtha BOSS、仙人掌などの作品に参加するなど、YUKSTA-ILLはその名を全国的に広げていきました。

2017年には2ndアルバム「NEO TOKAI ON THE LINE」をリリースしており、CAMPANELLA、SOCKS、PUNPEEなどが参加しています。

2019年には3rdアルバム「DEFY」をリリースしており、KOJOE、MASS-HOLE、刃頭、FALCON a.k.a. NEVER ENDING ONELOOP、JJJ、OMSB、DJ Whitesmith、JUNPLANT、DJ HIGHSCHOOL、DJ SEIJI、DJ MOTORA、BUSHMINDなどの多彩なトラックメイカーが参加しています。

YUKSTA-ILLの目標とHIPHOP論

YUKSTA-ILLがローカルにこだわる理由は、自分が地元に残ることで地元のHIPHOPが盛り上がってくれるといいと思っており、東京や名古屋にいなくてもHIPHOPはできるということを知ってほしい、言っています。

YUKSTA-ILLは、「ヒップホップにはローカリズム(地域性)が大事だと思っていて、ただし、自分的にはそのぬるま湯に浸かるのが嫌で、愛があるからこその地元に対する叱咤激励のメッセージを伝える楽曲を作ることもある」と語っています。

YUKSTA-ILLの今後の目標のひとつは、松本や藤沢、江ノ島のようにローカルでも盛り上がっているHIPHOPシーンを地元の三重でも作りたい、というのがあります。

YUKSTA-ILLには以下のHIPHOP持論があります、

「HIPHOPは、それを聴いたリスナーがそれぞれに答えを出していくもので、リスナー自身が聴いて考えて理解するというのが本質だと考えています。」

「最近はわかりやすい韻みたいな表現が好まれるけど、あくまで自分が魅せられたヒップホップをこの時代に残したいと思っています。何かに合わせるのは自分らしくないので、自分のやり方でメッセージを込めた楽曲を作り続けます」

YUKSTA-ILLの人気曲まとめ

YUKSTA-ILLの人気曲をまとめて紹介します。

日本各地のラッパー情報もまとめてあるので、ぜひチェックしてみてください。

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