MaRI(マリ)|岐阜の市営住宅から這い上がった女性ラッパー
岐阜県美濃加茂市の市営住宅で、シングルマザーの母親に育てられた女性ラッパー「MaRI(マリ)」です。
ブラジル・イタリア・日本のクオーターとして生まれ、1歳半で来日。「売れるまでの人生、ずっと貧乏だった」と語ります。
高校を中退してからは昼夜の掛け持ちバイトで生計を立て、母親の乳がん発覚をきっかけにキャバクラでも働きながらラップの活動費を稼いだ。
19歳でシングルマザーになり、2020年には闘病していた母親を亡くしました。
そんな壮絶な経験のすべてがリリックに変わっています。
「男が耳を塞ぎたくなるような過激なリリック」と評されながら、その言葉が軽く聞こえないのは、MaRIが本当に生きてきた道をそのまま歌っているからです。
ポルトガル語と日本語を組み合わせた唯一無二のフロウ、バスケ9年で培った身体から放たれるパフォーマンス——すべてが本物の重みを持っています。
2021年の「BUM BUM」でブレイクし、「Bad Bitch 美学 Remix」でシーンを超えて拡散。今や「フィーチャリングクイーン」とも称される岐阜発フィメールラッパーとなりました。
スギ子|群馬県沼田市出身の女性ラッパー
群馬県沼田市出身、2002年生まれのフィメールラッパー「スギ子」。
中学2年生のとき、クラスの男子がYouTubeで観ていたラップ動画をきっかけに音楽に興味を持ち、「ラップを生で観たい」という気持ちから東京のイベントへ一人で足を運ぶようになりました。
そして中学3年生でラッパーとしてデビューし、AbemaTVの「シンデレラMCバトル」への出演を果たします。
その後、フリースタイルラップバトルイベント「ADDVANCE」のオーガナイザーを自ら務め、YouTubeチャンネルの登録者数は2万人超、
さらに自身のファッションブランド「EMPTY TOKYO」まで立ち上げるなど、ラッパー・YouTuber・イベント主催者・アパレル運営者と、複数の顔を持ちながら活動しています。
MIRI(ミリ)|女性アイドルグループのフィメールラッパー
女性アイドルグループのフィメールラッパーとして活躍する「MIRI(ミリ)」。
13歳からラップを始め、アイドルラップユニット・RHYMEBERRYのメンバーとして活動。その後、2025年まで女性アイドルグループ・我儘ラキアのメンバーとして活動しました。
「自分が書いたリリックを人に聞かせるのは裸を見られるくらい恥ずかしい——でも、そこを超えたら楽しくてもっと書きたくなる」。この言葉が、MIRIというラッパーの本質を語っています。
MCバトルへの参加は「周りの大人たちが出ろ出ろ言うんです」という半ばやらされ感からのスタートでした。
しかしR-指定やハハノシキュウ、晋平太らとのフリースタイルセッションを重ねるうちに、それが本物の表現欲求へと変わっていきます。
女性ラッパー限定の「シンデレラMCバトル」では準優勝を獲得、戦極MCBATTLEにも複数回出場するなど、アイドルとラッパーを本気で両立させてきた実力者です。
2016年にリリースしたソロアルバム「"hiphop"ト名乗ッテモイイデスカ」にはハハノシキュウ・晋平太・ERONEが参加しており、シーン内からの信頼の厚さも伝わってきます。
Liza(リーザ)|ロシア生まれ東京育ちのフィメールラッパー
ロシア生まれ、父は日本人・母はロシア人のハーフとして育った女性ラッパー「Liza(リーザ)」。
母親の離婚・再婚が繰り返される不安定な家庭環境の中で、当時の母親の交際相手に家から叩き出され、公園で夜を明かしたこともあったといいます。
16歳で一人暮らしを始め、高校を中退。
意味もなくただ毎日を過ごしていたある日、たまたま誘われたラップバトルのイベントで「ラッパーが言いたいことをしっかり伝えてお客さんと意思疎通している」姿に衝撃を受け、「これから先の人生を全て音楽に捧げたい」と決意しました。
2020年のデビューから、日本語とロシア語を自在に行き来するバイリンガルなリリックと、歌唱力を活かしたメロディアスなフロウで独自の世界観を構築。
「ラップスタア誕生2023」出場をきっかけに7(ナナ)と出会い、2024年にリリースした「PARALLEL feat. 7」がTikTokでバイラルヒットを記録しました。
「悲しかったり嬉しかったり、感情の瞬間にしか曲を作れない」——その言葉通り、Lizaの音楽には生きてきた時間がそのまま宿っています。
COMA-CHI(コマチ)|グラミーが認めたパイオニアの女性ラッパー
東京出身のCOMA-CHI(コマチ)は、日本の女性ラッパーのパイオニアとして20年以上シーンに立ち続けてきたアーティストです。
2005年にB-BOY PARKで女性初の準優勝を達成し、2009年にメジャーデビューするも「市場に合わせたモノづくりに違和感を覚えた」として自ら契約を解除。
自主レーベル「Queen's Room」を設立し、インディペンデントを貫き続けました。
その選択の正しさを2025年にグラミー賞が証明しました。
楽曲「Iyasaka」がグラミー賞公式企画「Global Spin」で日本人女性ラッパー史上初の特集を受け、スタイルは「self-defined Japanese Fusion style」と称されました。
41歳の今も「ドラムの叩き語り」という新スタイルを確立し、占星術師・大学講師・誘導瞑想アーティストとしての顔も持つ、正真正銘のインディペンデント・ウーマンです。
e5(エゴ)|戦士と名乗る22歳の女性ラッパー
千葉県木更津市出身のe5(エゴ)は2003年生まれの22歳。
ボカロPに憧れて小学6年でギターを独学し始め、高校2年で中退してバイトの合間のすべてを音楽に費やしてきたアーティストです。
「わがままな自分はエゴだから」という言葉から生まれたアーティスト名の通り、他者の評価に左右されない自分のスタンスがそのまま楽曲に宿っています。
nyamuraとの共作「WAKARASE GAKI」では「ナメられてる女の子に歌ってほしい」という明確な意図で、パンチラインを放つシーンへの宣戦布告を行いました。
「悔しいバイブスには賞味期限がある」と語るe5は「戦士です」という自己紹介が最も似合うラッパーです。
ハイパーポップ・エモ・オルタナを自在に横断しながら、今この瞬間の感情を全力でマイクに込めています。
Lilniina(リルニーナ)|甘い声に毒を仕込む19歳のフィメールラッパー
愛知県出身のLilniina(リルニーナ)は2006年生まれの19歳。
幼稚園の送り迎えの車でNirvanaを聴いて育ち、学校に行きたくない時期にギタースクールに居場所を見つけ、SoundCloudから音楽活動を開始しました。
「かわいいだけじゃつまんない」を信念に、甘い声と曲調の裏にシニカルで鋭いリリックを忍ばせるスタイルが持ち味です。
「声も曲調もかわいい感じなのに、歌詞よくみると怖い」とリスナーから言われることが多いといいますが、それこそがLilniinaの狙い通りです。
2025年にリリースした「ANATA」がZ世代から圧倒的な共感を集め、Manakaとのコラボ「チョコミミ」も話題に。
「私の音楽で誰かを支えられるようなことをしたい」——その言葉が今もLilniinaのリリックを書き続ける理由の根っこにあります。
SONOTA(ソノタ)|グラビアモデルや声優の顔も持つ女性ラッパー
東京都出身のラッパー「SONOTA(ソノタ)」は、作詞・作曲からトラックメイクまでをすべて一人でこなす無所属フリーランスのアーティストです。
旧名義「MC YUIKA」から2020年に改名し、2022年に「戦極MC BATTLE」をはじめとする大舞台に本格参戦。
日本最強のバトルMCと称される呂布カルマと熱戦を繰り広げ、シーンに鮮烈な爪痕を残しました。
その縁がきっかけとなり、2025年末には呂布カルマプロデュースによる週刊ヤングジャンプのセンター&巻末グラビアが実現。
「可愛くお食事」「メイド服でキメ」という定番展開だけでは終わらない、違和感と毒を注入したグラビアが大きな話題を呼びました。
さらに電音部では「安倍=シャクジ=摩耶」のCVを担当し、声優・アニメシーンにも活動の場を広げています。
MCバトラー・グラビアモデル・声優——どのカテゴリーにも収まらない「その他」の存在感が、SONOTAの最大の武器です。
HITOMIN(ひとみん)|埼玉の元家出少女が武道館を目指す
「いけるところまでいきたい」——その言葉が、HITOMINというラッパーの核心です。
埼玉県出身のHITOMIN(ひとみん)は、小学生から音楽の道を夢見ながら親に反対され続け、16歳の大喧嘩の末に「じゃあ出てったらぁ!」と啖呵を切って家を飛び出した。
そこから2〜3年間、家に帰らない生活を送りながら音楽への夢を手放さなかった少女が、19歳のときに友人の一言でTygaの「Girls Have Fun」を日本語でリミックスしてSNSに投稿。
タイプライタープロデューサーの目に留まり、3週連続シングルリリースという異例のデビューを飾りました。
「Phone」がTikTokでバズり、「SAYONARA」がYouTube公開から1カ月で100万回再生を突破。
2023年にはユニバーサルミュージックSIGMAよりメジャーデビューを果たし、「UNTITLED Tour」全国11カ所を完走。ツアーファイナルの東京・O-EASTを見事成功させました。
ハンナ・モンタナを耳コピして培ったネイティブ級の英語発音と、等身大のリリックが多くのリスナーに刺さり続けています。
5Leaf(ファイブリーフ)|広島の電気が止まる家から武道館へ
「プライドだけ持って乗り切ったんだ貧乏時代」——このリリックに、5Leafという人間のすべてが詰まっています。
広島県呉市出身の5Leaf(ファイブリーフ)は、高校1年の終わり頃から毎日何かが止まる家の中で、バイトの制服を持って夜の仕事へ行き、着替えてから学校へ向かう生活を送っていました。
通信制高校を5年かけて卒業したのは、亡くなった友人との「卒業しようね」という約束を守るためでした。
4歳からダンスを習い、AK-69からZORN・MACCHOへとのめり込んでいった音楽の原点を持つ5Leafは、2023年に「Way of Life」でデビュー。
「bittersweet」のMVがYouTube100万回再生を突破し、ラップスタア誕生2024のサイファーへの出場をきっかけにライブ活動が本格化しました。
「5Leafもこういう思いをしてきたんだ、ならわたしも大丈夫」と思ってくれる人のために歌い続けるこのラッパーは、2025年2月に1stアルバム『bud』をリリース。
POP YOURS 2025にも出演し、呉から全国へと歩み続けています。
Eevee(イーヴィー)|アイドルのルービックキューブを崩して女性ラッパーに生まれ直した
「少し疲れたときや誰かと一緒に頑張りたい気分になった時に私の音楽を楽しんでもらえると嬉しいです。ヒップホップやっているけど怖くないので」——Eevee(イーヴィー)は笑いながらそう言います。
本名・瀧澤彩夏として小学5年生から芸能活動を開始し、ライジングプロダクション、.SHAR-LiEでアイドルとして活動してきたEeveeが2025年2月に「瀧澤彩夏」から「Eevee」へと改名したのは、「これまでの音楽に終止符を打ち、さらに進化していく」という覚悟からでした。
ダンス・歌・アクロバットと多彩なスキルをラップに融合させた唯一無二のパフォーマンスで、戦極MC BATTLEへの出場でシーン内に衝撃を与え、「シンデレラMCバトル」準優勝という実績も持ちます。
「普通の女の子がヒップホップやっても良い」というテーマで等身大のリリックを届け続け、2025年12月には渋谷WWWでの初ワンマンライブを大成功に収めました。
アイドル時代の「揃ったルービックキューブ」を自ら崩して進化の途中にあるEeveeから、今後も目が離せません。
ALBA(アルバ)|名古屋の大先輩・AK-69が認めた新時代の声を持つ女性ラッパー
名古屋を拠点に活動するラッパー・ALBA(アルバ)について語るとき、避けられないのがAK-69という名前です。
2025年1月にリリースされたAK-69のコラボレーションアルバム『My G's』の楽曲「Encore」にALBAが客演参加し、さらに同年6月9日の横浜アリーナ単独公演「69 -My G's in YOKOHAMA ARENA」にもゲストアーティストとして出演。
名古屋ヒップホップシーンの大先輩であるAK-69に「My G's(俺の仲間)」として認められたことが、ALBAの存在を一気にシーン全体に知らしめました。
AK-69・ZEEBRAをはじめ独自のヒップホップ文化を積み上げてきた名古屋から、「新時代ラッパー」として各クラブやメディアに紹介されるALBAは、神戸・京都など全国のクラブシーンへと活動の場を広げています。
本名・年齢は非公開。最新情報は公式Instagram(@alba_727)で確認できます。
名古屋という街が生んできたヒップホップの系譜を受け継ぎながら、新たな時代を切り開こうとしているラッパーです。
BabyNyca(ベイビーニカ)|フィリピンと日本、二つの国を体に宿した東海エリアの新星
「Making money に必死になっても失わないme」——このリリックに、BabyNyca(ベイビーニカ)というラッパーの強さが凝縮されています。
滋賀県出身・東海エリアを拠点に活動するBabyNycaは、9歳までフィリピンで育ち、ヒップホッププロデューサーとして活動する兄の影響を受けながら幼少期を過ごしました。
自宅がスタジオ代わりになっていたほどの音楽的な環境が、BabyNycaの独自のフロウの土台を作っています。
日本語と英語を自在に織り交ぜたバイリンガルなリリックスタイルと、かわいいキャラクターの裏から放たれる鋭いパンチライン。
「ベイビーキャラだし似合わんbeaf? 落とすだけso dopeyなshit」という一行がそのギャップを体現しています。
参加作品「24round」は100万回再生を突破し、DJ RYOW・¥ellow Bucksとのコラボ実績を積み上げながら、Apple Music・Spotifyの公式プレイリストにも選出。
フィリピンと日本という二つの国を背負ったBabyNycaの快進撃は、これからも続いていきます。
sheidA(シェイダ)|LA・NY・東京で育った感性が日本語ラップの常識を更新する
日本を拠点に活動するsheidA(シェイダ)は、ロサンゼルス・ニューヨーク・東京という三つの都市の多様な文化的環境で育ち、アニメやオタクカルチャーをエレクトロニックミュージックと融合させた独自の音楽世界を構築しています。
sheidAはENHYPEN・Crystal Kay・m-floへの楽曲提供実績を持ちながら、ラップスタア2024でトップ8入りを果たした。
「Doja Catや初期の宇多田ヒカルを彷彿とさせる」と評されるR&Bボーカルとラップを兼ね備えたスタイルは、どこにもカテゴライズできない新しさを持っています。
交際中のTade Dustとのコラボ「br34k」、Bonberoとの「Every Night」など、シーン内での信頼も厚いアーティストです。
2026年2月には新EP「P-A-R-T-Y」を発表し、さらなる進化を見せています。
日本語と英語を自在に横断するsheidAの表現は、国境もジャンルも軽やかに越えていきます。
Alif Wolf(アリフ・ウルフ)|「HIPHOPがなかったら、生きてこれなかった」埼玉の孤独な狼
「ママ売りたがる 私を20万で」——2025年のラップスタア2025でそのリリックが流れた瞬間、名前を知らなかった人たちが「誰だこのラッパー」と検索し始めました。
埼玉県出身のAlif Wolf(アリフ・ウルフ)は、1匹狼を意味するアーティスト名の通り、ずっと一人で曲を作り続けてきたフィメールラッパーです。
「HIPHOPがなかったら、ここまで生きれてるかわからない」という言葉の重さが、彼女のリリックの核心を語っています。
普段のペイン系楽曲では余白を残すスタイルを取りながら、ラップスタアのステージではその余白を全部捨てた。
「自分の中にある痛みも怒りも、そのまま音にした」という一夜が、Alif Wolfをシーンに刻みました。
2026年4月に公開した「What Did You Say?」は数日で14万回再生を突破。
オールブラックにブレイズというビジュアルと、楽曲冒頭の狼の遠吠えで「狼=Alif Wolf」というアイコンが確立されつつあります。
Chaki Zulu・STUTSビートによる新曲も控え、埼玉の孤独な狼はまだ吠え続けます。
日本各地のラッパー情報もまとめてあるので、ぜひチェックしてみてください。























